今回は北海道のキタキツネについて、その生態や生息環境の変化について調べてみました。まずは自然の中で暮らす野生動物のことを知る事から始めたいと思います。
古くから稲や農作物を食べるネズミを退治してくれるキツネは、神社の神をお守りするお稲荷さんであったりとと日本人の文化に密接な存在です。
キツネは、イヌ科のアカギツネの亜種であるホンドギツネが本州以南に生息し、同じくアカギツネの亜種となるキタキツネは北海道に生息する個体です。ホンドギツネに比べて、キタキツネは体が大きく足先が黒いなどの特徴があります。
一夫一妻で子育てをし、オスは子を産んで巣穴にいるメスと子にエサを持ち帰ります。ある程度大きくなり巣穴から出て過ごす頃には、周囲を警戒しながら狩りの方法を教えるなど夫婦で育児を行います。巣立ちの時期には、急に子に嚙みつくなどして母親は1頭ずつ追い出して独り立ちをさせるといい、これも野生で生き延びるための方法といえます。
また、十字ギツネと呼ばれる黒いキツネが覚醒遺伝で生まれるということがあり、アイヌには「危機を知らせる神」と崇められていたそうです。
近年、公園や都市部に近い森林で暮らすアーバンフォックスが見られるようになっています。人懐っこい性格から人間の残飯を漁ったり餌付けされてしまい、自ら狩をしなくなった個体は、厳しい冬を越せずに餓死してしまう事例もあるといいます。
全てではないが多くのキタキツネがエキノコックスという4mmほどの寄生虫に感染しており、キタキツネのフンから寄生虫の卵(0.03mm)が乾燥して、飛ぶなどして人間の体内に入ってしまうと肝機能障害を起こしてしまいます。ペットの犬を連れて北海道に行った際も感染症の検査をするなどが必要です。
人間による自然環境を一方的に消費する活動は自然を破壊し、野生動物たちの生活環境をおいやり、野生動物そのものを絶滅させてきました。これからは野生動物たちの暮らしを守り、生活する自然環境を保全していく事が必要です。
そのためにも指輪に野生動物の姿を映しとり、日々身につけて自然とのつながりに想いを馳せてみませんか。
キタキツネの家族が緻密なレーザーで表現されたこの結婚指輪は、「KNOT(ノット)」というSORAオリジナルの融合デザインがベースになっています。ふたつの指輪をスリットにはめて組み合わせると立体的なオブジェとして自立し、片方には仲睦まじい親子と、もう一方には巣立ちをしつつも家族を振り返る、自然に生きる野生動物の厳しくもたくましい姿が浮かび上がります。
指輪やジュエリーの起源は、自然環境にある鉱物や貴石・宝石を身につけたことが始まりです。その歴史は旧石器時代に遡り、貝殻に穴をあけて首飾りにしたものが10万年前の遺跡から出土しています。人々は魔除けや、お守り、権威の象徴として地球の恵みをそのまま纏うことで、自然が持つ大きな力を日々感じとり、自然と繋がった暮らしをしていました。
現代では貴金属や宝石を富の象徴として身につける時代になることで、地形が変わるほどに大地は掘り起こされ、環境は破壊されていきます。現在のジュエリーや宝石から感じられるものは自然環境の悲鳴なのかもしれません。
人間が自分たちだけの為に自然環境から豊かさを得ていた時代は終焉を迎え、人間は自然環境を守りながら、野生動物とともに環境の変化に適応して暮らしていく時代の到来です。エシカルジュエリー、サスティナブルジュエリーというジャンルがあります。
エシカルとは「倫理的」「道徳上」という意味を持ち、私たち人間のその消費行動が人・社会・地域・環境に配慮されていることをさします。同じようにサスティナブルとは、最近ではSDGsの頭文字「S」としても耳にする機会が増えた「持続可能な」という意味で、こちらも人・社会・地域・環境に無理な負荷をかけずに、健全な消費サイクルが持続することを言います。
一生身につける結婚指輪は「人・社会・地域・環境」に配慮されたエシカルな消費でしょうか。自然保護や野生動物を守る活動を共に続けていきましょう。
【協力】
北見北きつね牧場
SORA営業企画部マーケティングチーム所属
日本自然保護協会(NACS-J)自然観察指導員
坂本良太
宇宙撮影でもおなじみマーケの坂本。普段は企画業務をこなしつつイベント運営、機材の試作までなんでもやる課のアラフォーパパ。最近気になることは宇宙創生とベルトサンダー。