Philosophy

創造するよろこびが、
未来をひらく。

指輪には古代から、魔除や願掛けなど、実にさまざまな意味を込める「いれもの」として使われてきた歴史があります。

私たちSORAが考える結婚指輪も、単なるファッションではありません。それは、お二人のアイデンティティや、人生の指針を込める、大切な「いれもの」だと考えています。例えば、どんなものが好きで、なにを美しいと感じるのか。お二人はどのような関係性でありたいか。なにを大切にしていくのか。これからどんな人生を歩みたいのか。SORAでは、お二人がご自身とじっくり向き合い、深く「対話」することを通して、これからの人生の「指針」を導き出します。

さらに、その「指針」をどんな素材や色、モチーフやデザインで表現していくか。その過程も存分に楽しんでいただきたいと考えています。SORAでは、「指輪だから、こうでないといけない」というルールは一切ありません。素材も、色も、デザインも、完全に自由。そのために、専門のスタッフが素材一つひとつの意味から丁寧にお伝えし、指輪の完成までをサポートします。

自分たちが心から望むものを、試行錯誤しながらつくる。そして、今はまだないものを生み出すことで、目の前に新しい可能性が広がる。そんな体験を味わっていただきたいと思います。

自分たちが望むものを、自分たちの手で生み出すこと。それは、指輪づくりに限らず、人生の生き方そのものではないでしょうか。この体験が少しでも、お二人のその後の人生をより自由で、創造的なものにするきっかけとなりますように。私たちSORAの想いです。

代表メッセージ

「ほんとうはどう生きたいか」
社会に、その手に、取り戻す。

私のつくることに対する原体験は、子ども時代に遡ります。私が育った、昭和40年代の千葉県の柏市。そこは森や木々、川や沼などの豊かな自然に囲まれた場所でした。私は虫取りや魚釣りをして遊びながら、自然の不思議や生き物のありのままの美しさに魅せられ、物心ついた頃から、絵に描き、土をこねてつくった粘土で形づくり、表現していました。

自分が心から「美しい」「いいな」と感じるものをつくる。その、何事にも替え難い深いよろこびが子どもの頃からありました。生きとしいけるもの全て、それ自体が美しい。私は昔も今も、そう感じます。そして、そのように感じる私は決して特別なのではなく、「美しい」「好き」と自由に感じる心は、もともと人間誰しもが持っているものだと思います。

しかし、今の社会において、自分が美しいと思うものを人目を気にせずに「美しい」と言える大人は、ごく少数だと感じます。なぜなのか、理由を考えてみましたが、それは、子どもの頃に大人たちから教えられる社会性や常識の影響ではないでしょうか。もともとは「なんだか綺麗だな。好きだな。」と感じていても、大人から「それは危ないよ。」「汚いから、触っちゃダメ。」などと教えられているうちに、どんどん自分の感性や感覚に蓋がされていってしまう。そして、「みんなからどう見えるか」「どう思われるか」で判断するようになる。

ですが、ほんとうはみんなからどう思われるか、ではなく「自分がどう感じるのか」「自分がどうしたいのか」が大事なのではないでしょうか。SORAで結婚指輪のオーダーメイドを行っているのは、この無意識のうちにできた制限やフィルターを外したいからです。自分はどう感じるか、ほんとうはどうしたいのかを考え、自分の手でつくる。私たち人間の本来のよろこび を、ぜひもっと多くの方に体験していただきたいと考えているからです。

「自分がどうしたいのか」。それは、今後の世の中を生きていく上でも非常に大切なことです。物質的に恵まれ、生活の安全や快適さが当たり前のように満たされるようになった世の中においては、「どう生きるか」が人生の幸福度を大きく左右します。「自分は一体何者なんだろう」「なんのために生きていくのだろう」と自分の思考を持ち、自分の人生に自分で答えを出 す。受動的に生きるのではなく、自分で答えを生み出すよろこびを感じながら、能動的に生きていく。私たちSORAは事業を通して、そのきっかけを生み出しつづけていきます。

SORA代表 丸山聰

Profile

東京生まれ。東京芸術大学大学院修了(工芸科彫金)。1994年SORAを設立し、結婚指輪を主とするジュエリーの製品開発及び特許取得を開始。ものづくりで最も重視するのは「素材との対話」。あらゆる素材に精通し、その個性を引き出していく手法によって、かつてない独創的表現を生み出し続ける。

宇宙につながる生命の物語に、思いを馳せて。

未来を考えるうえで忘れてはならないのが、今ここにお二人がいること自体が奇跡であるということ。お二人は、今いきなりここに存在しているわけではなく、脈々と受け継がれてきた生命のもとに存在しています。お二人のご先祖様をずっとずっと溯っていくと、そこには共通の生命の歴史があります。
例えば、人類の誕生。祖先が海から陸に上がった出来事。地球がまだできたてだった先カンブリア期。超新星爆発による太陽系の誕生。そして、宇宙が誕生したビッグバン。これらの、遥か遠い過去から続いてきた長い物語はまるでファンタジーのようですが、ほんとうのこと。そう考えると、生命の歴史や大いなる自然に、畏敬の念が自然と湧いてきませんか。
森羅万象、宇宙にある全てのものに意味があります。ですから、私たちSORAは一つひとつの素材、ものごと、人、全てに感謝をし、向き合っていきたい。そう考えています。