日本の伝統技法である木目金。
海外でも注目を浴び、日本でもここ15年で多くの結婚指輪専門店で扱われるようになりましたが、結婚指輪の木目金デザインのルーツは、SORAから始まります。SORAは、先進的な技法だった木目金をさらに進化させ、独自のデザインを生み出してきました。

《1》「木目金」とは

《1》「木目金」とは

江戸時代より続く伝統技法である木目金は、異なる金属の板を何層にも重ねて削り出し、木目のような模様を表現する技法です。
全工程を手作業で行うため、1点1点模様が異なること、手作業ならではの不均一で有機的な模様が魅力です。ふたつの素材が寄り添って生まれる模様というのも、結婚指輪にぴったりですね。

木目金の作り方

《2》SORAが「木目金」に着目した理由

《2》SORAが「木目金」に着目した理由

SORAは1996年以前、当時彫金世界のものだった「木目金」を、どこよりも先駆けて結婚指輪に取り入れました。代表・丸山は、金属の新しい組合せや表現方法を模索する過程で、自らが学生時代から取り組んでいた「木目金」に可能性を感じたと言います。その後、最先端の素材や新しい制作方法を組合せることで、独自の進化を遂げてきました。

《3》 SORAの木目金の5大特徴

《3》 SORAの木目金の5大特徴

木目金が生まれた当時の江戸時代では、それはとても先進的な技術でした。SORAでは「新しい技術を探求し発展させていく」、その考え方こそ「木目金づくりの精神」と捉えています。伝統的な技法を超えて幅の広い表現ができるところ、そこがSORAの木目金の特徴です。

①木目模様を相談できる

①木目模様を相談できる

SORAの木目金の最大の魅力は、なんといってもオリジナリティのある木目模様がつくれるところ。模様はお任せするしかないと思われがちな木目金ですが、そんなことはありません。例えば、「大きめの模様がいい」「この部分に目玉のような模様をいれたい!」「純金の見え方を多くしたい!」など、細かいイメージを反映させることができます。

写真は、ピンクゴールドを多めにしたお客様のこだわりの模様です。内側まで模様が続きます。クリエイターはお客様の要望を実現させるために作業工程を逆算し、模様の完成図を想像しながら緻密に制作していきます。分業化せずに1人のクリエイターが制作する理由は、柄を調整する「ちょっとしたさじ加減」がとても大切だから。

写真の指輪は、柾目(まさめ)模様。シャープなフォルムによく合っています。お客様のご希望に近づけることができるのは、SORAのクリエイターの豊富な知識と高い技術力が成せる技。数多くのフルオーダーの木目金デザインを手がけてきた豊富な経験によるものです。

純金とプラチナの見え方にこだわったリング。担当クリエイターの北井は「それでも、最後はどんな模様になるか分からないのが楽しい。」と言います。完成した指輪を見るのは、お客様だけでなくデザイナー・クリエイターにとっても楽しみな瞬間です。

つながる木目模様
木目金のつながるデザインも、もちろんできます。
一枚の木目金の板から作り出された結婚指輪は、合わせると模様が繋がります。こちらは、ふたりの出身である道東の「流氷」をイメージした結婚指輪。ダイヤモンドの位置を合わせると、木目模様が繋がります。

②コンビネーション・デザイン

②コンビネーション・デザイン

木目金×別金属との組み合わせ
SORAはフルーオーダーなので、アレンジだけでなく1からデザインを考えることができます。素材が豊富なので、木目金以外の素材とのコンビネーションデザインが可能です。


プラチナ・ホワイトゴールドの木目金にカラーゴールドやカラーダイヤを組み合わせれば、 華やかさを加えることができます。選ぶ素材によって印象がガラリと変わりますので、考えることが楽しくなりますね。

プラチナとホワイトゴールドの木目金の指輪の内側に、タンタルをあわせれば、こんな風にシックな印象になります。ブルーダイヤもクール!

プラチナをベースにホワイトゴールドとオレンジゴールドを加えた木目金は、トップを鏡面仕上げにし、明るく華やかな指輪となりました。内側はそれぞれオレンジゴールドとホワイトゴールドの好みの色で個性を出しています。

③豊富な素材、金属アレルギー対応素材もOK!

③豊富な素材、金属アレルギー対応素材もOK!

9種類以上の豊富な素材
SORAの基本素材は9種類。使える素材が増えれば、表現できる範囲が広がります。左の指輪はピンクゴールドとホワイトゴールドの木目金で可愛らしく、右の指輪はチタンとタンタルでダークでスタイリッシュに。素材の色のコントラストが魅力です。

こちらはピンクゴールドとホワイトゴールドの木目金の外側と内側にタンタルを使用した例。木目金とダークグレーとのコントラストが美しい模様を描いています。

 

【番外編】
話題の「TERRAMETAL(テラメタル)」

【番外編】
話題の「TERRAMETAL(テラメタル)」

SORA独自のレアメタルによる木目金は「TERRAMETAL(テラメタル)」と名付けられています。地球「Terra(テラ)」に存在する2つの希少金属(レアメタル)が混ざり合って生まれる、色鮮やかな唯一無二の模様が魅力です。
 

テラメタル事例1
金属アレルギーに不安がある方も、アレルギーの起こりにくいレアメタル「チタン・ジルコニウム・タンタル」を選べば、木目金が楽しめます。
互いに色づく素材であるチタンとジルコニウムの木目金は、発色による色鮮やかな模様とチタンの表面だけを一部溶かしてできるさざなみのような凹凸模様にできるのが魅力です。

テラメタル事例2
チタンとジルコニウムの木目金は酸化皮膜による発色で、色の変化も楽しむことができます。
レアメタルを使った先進的な木目金は、個性を追求する方に特に人気があります。

④つなぎ目のない木目金ができる!

④つなぎ目のない木目金ができる!

何層にも重ねた金属を1枚の板状にし正円に丸めて溶接する方法では、「継ぎ目」が発生します。SORAでは、リング状に金属を巻いて制作する方法を開発し、「途切れることのない模様」を可能としました。永遠に続く模様が生まれる、SORAならではの美しい木目金です。

巻いて制作する《巻き木目》の構造がこちら。左のように何層にもぐるぐる巻いたまま溶接することで、右のように継ぎ目のない木目金ができます。(特許第4422707/2007年取得)

⑤変色しにくい素材

⑤変色しにくい素材

SORAが「銀」を使わない理由
結婚指輪専門店における木目金は、ゴールドやプラチナに「銀」を組み合わせたものがほとんどですが、SORAではお客様が希望される場合以外に「銀(シルバー・SV)」を使用することはありません。
「銀」を使った木目金は、銀の白さで木目模様を鮮明にできたり、別金属との接合部分が剥がれにくく扱いやすかったり、または安価に抑えられるという作り手側のメリットがある一方で、変色の心配があります。

不変性の追求
銀のデメリットの1つは、硫化反応で変色する性質を持つことです。温泉やゴム製品で反応し、身につける人の体質によっても日常生活の中で容易に変色します。写真は、右側半分を硫化反応させた銀の板です。茶色に変色しているのが分かりますね。

結婚指輪の素材や不変性にこだわるSORAでは、お客様と一緒にひとつひとつ完成させた模様は、簡単に変化しない素材でおつくりしています。銀に頼らず、素材の豊富さやデザイン、制作方法などによって、鮮明な木目模様をおつくりしています。

結婚指輪は「木目金」でもっと自由で美しく!

結婚指輪は「木目金」でもっと自由で美しく!

いかがでしたか?たくさんの木目金リングを見ると、ワクワクしてきますね。小さな指輪の中に、いくつもの金属が混じり合ってできる1つだけの模様。ぜひ、ふたりだけの模様を手に入れてください。