『歩幅』デザインもカスタマイズも、自分たちのリズムで刻んでいきたいから

結婚指輪のイメージを覆された、それがSORAを選んだ理由

下畠様ご夫妻がSORA札幌店で指輪をつくったのは、約5年前。栄美様が「結婚指輪をつくるならSORAがいい」と思ってくださっていたのだそうです。


「主人に『ここがいい』と相談して、札幌店に伺いました。ちょうどそのタイミングでデザイナーの月舘さんにお会いして、あっという間にオリジナルのデザインが決まっていったんです」と、栄美様がSORAで指輪をつくったきっかけを話してくれました。

裕介様は、SORAに来るまで、結婚指輪に対して“お決まり”のイメージを抱いており、「指輪なんてなんでもいいんじゃないか」と思っていたそう。


「でも、SORAのお店で実物の指輪を見てみたら、色とりどりで、割と自由なデザインが多く、意外に思いました。普通の枠から外れたというか、僕が結婚指輪に抱いていた“プラチナ、ゴールド、細くて、ダイヤモンド”というイメージと、SORAの指輪は違ったんです。もう最初に出してもらった素材サンプルも見たことないもので、完全に前のめりになりましたね」と、裕介様。その意外性に惹かれて、一気に指輪に対して興味がわいたのだそうです。

3人でデザインした時間は、忘れられない濃密な体験

当時、SORAスタッフの間でも話題になっていたおふたりの指輪。目を引く太い幅、黒い素材を使ったインパクトのある見た目、象嵌(ぞうがん)という素材を組み合わせる技法など、今までにないデザインに仕上がっています。

「僕は、“結婚指輪はふたり同じデザインが一般的”というイメージがしっくりこなくて。だからデザインを決めるときも、ふたりの意見をまとめずに好き放題言っていたんです。なのに、月舘さんがうまくまとめてくれて、形になりました」と、裕介さま。

栄美様は、担当デザイナーがおふたりについていろいろな質問をしたことが印象的だったと言います。「私たちは再婚同士で、私に子どもが3人いる、という話もしました。すると主人が『3人の子どもの存在も入れたい』と言い出して。そんな思いつきも、月舘さんがいくつかのアイデアにまとめてくれて、どんどん楽しくなっちゃいました」と振り返ります。

 

今でもそのときの体験を「本当に不思議な時間だったね」と思い返すというおふたり。「みんなしてゾーンに入って、クリエイティブが発揮されたような時間でした。その時間の充実度やデザインの満足度も含めて、指輪への思い入れはびっくりするほどに詰まっています」と話してくれました。

デザインの意味とは

担当デザイナーである月舘が、お二人の結婚指輪について解説します。

 

「特徴的な3本のラインは、3人のお子様の存在を表現しています。ラインの幅の比率は3人の年齢差です。お子様3人を何かで表現にする際、歳の差は永久的に変わらないので基本となる形状で表現できれば、と思いご提案しました。


お子様の存在は下畠様ご家族そのものを表現する普遍的基軸となるもの。そのデザインを軸に、リングの幅や素材の白黒、ライン位置を反転させることによりご夫妻それぞれの対照的ともいえる個性を表現しています。」

「日にちや何周年」ではない「ふたりだけの節目」を形に

先日、指輪のメンテナンスをした際に、おふたりともダイヤモンドの追加もご依頼いただきました。今後もダイヤモンドを増やしていく予定があるというおふたりですが、そのタイミングについて伺ってみました。

裕介様は「タイミングは決めずに、僕らの節目で増やしていきたいですね。今回は、家族の関係や生活が落ち着いて、これからも一緒にいられるなという気持ちが大きくなって。それを形に表したいなと思って、ダイヤモンドを追加したんです」と話します。


「オーダーメイドだからこそ、指輪をつくったあとも楽しみがあることがうれしいです」と栄美様。裕介様も「この指輪をブラッシュアップして、より“ふたりの指輪”に仕上げていきたいですね」と。

数字的な慣習や形式にとらわれず、おふたりらしい方法で指輪を楽しんでいきたい、という下畠様ご夫妻。そのポジティブさが、まるでおふたりの姿そのもののように感じられました。

“当たり前の大切さ”を再確認させてくれる存在

つくったときも、それ以降も、おふたりらしく楽しんでいただいている指輪。この指輪はおふたりにとって、どのような存在なのでしょうか?

裕介様は「指輪自体も、パートナーも、娘たちも、全部ひっくるめて相棒です」と言います。仕事中、ふいに指輪が目に入ったときに「やっぱりかっこいいな」と思える。そして、その指輪の先に、パートナーやお子さんたちの存在を思い出させてくれる。日々のモチベーションを上げる役割を担っているようです。
栄美様にとっては「当たり前のような存在」とのこと。「ずっと外すことなく薬指に指輪がいるので、見慣れているはずなのに、やっぱり好きだなと思います」

「時々、何かの拍子に指輪が抜けてしまうと、まるで『家族は当たり前のものじゃないぞ』と教えてくれているような気がします。指輪をブラッシュアップしてかっこよくするように、自分自身も成長していきたいですね」と、裕介様。

家族の大切さやご自身のこれからの姿を指輪に重ねることができるのは、どこにもないフルオーダーの指輪だからこそ。指輪に込められた、おふたりの想いやストーリーを感じることができます。

感謝の相乗効果が、人生を好転させていく

お互いに、「相手に対して嫌なところや不満はない!」と言い切るおふたり。ご自身から見て、お相手はどのような人なのかお聞きしました。

「普通だったら心配したり反対するようなことも、『いいよ、やってみなよ』って言ってくれるんです。可能性を引き出してくれるし、チャレンジする環境をつくってくれる、そんな人です」と裕介様。
「一緒にいて、成長する機会を与えてくれる存在です」と、栄美様は言います。
実際、栄美様が長年交流が途絶えていた友人へ連絡するのをためらっていたときに、裕介様は「じゃあ会いに行こうよ」とさらりと言い、友人宅まで連れて行ってくれたのだとか。「自分がつくっていた壁をビュンと越えてくれるんです。この人すごいなって、日々思っています」

お互いに感謝して、感謝されて……相手を思う気持ちが重なり合って、それを自然に繰り返しているおふたりの関係性が、笑顔あふれるご家庭の礎になっているのでしょう。

「今、幸せです」と即答できるふたりの“幸せのあり方”

よく、周りから「エネルギッシュだと言われる」というおふたり。裕介様は「出会ったときからゾーンに入っているのかも」と言うほど、おふたりは出会ってからさまざまなことがよい方向に進んでいるそうです。
栄美様も「ふたりとも“どうにかなるな”という感覚があると思います。たとえうまくいかなくても、ふたりだったら結果的にどうにかなったよね、と思えるんです」と言います。

 

前向きなマインドの根底には、今の幸せがあるようです。「今、幸せです」と、おふたりは声をそろえます。
「毎日飯うまいし、楽しいし、話を聞いてくれるし。満たされています」と裕介様。
栄美様も「今、楽しいから幸せ」と迷いなく答えてくれました。「主人が毎日笑わせてくれるんです。子供達もひっくるめて家族を笑わせてくれる。毎日一緒にいて飽きないし、元気になるので感謝しています」と。
幸せが当たり前のものではないと知っているからこそ、お互いに感謝しながら、日々を大切に過ごせる。
「指輪を見ると、“幸せは当たり前のものではない”ということを忘れずにいられます」と、裕介様が教えてくれました。

これからも、自分たちの「歩幅」で

最後に、「おふたりの指輪に、どんなタイトルをつけますか」という質問をしてみました。

裕介様から出てきた答えは「歩幅」。「自分たちのリズムで、自分たちらしい歩き方で、歩いている中でSORAとの出会いがあって……そういう自分たちのリズムが形になったのが、この指輪です。そして、指輪をつくってから今までの5年間、形にしてもらった『歩幅』でここまで来られたよ、と思います」

「回り道したくなっちゃうんですよ」と、栄美様は笑います。普段出かけるときも、高速道路を使わず、自由に寄り道することを楽しんでいるのだとか。
回り道をしながらでも、何かを発見しながら進んでいきたい。ここに着くまでにいろいろあったね、と笑いながら…。

 

これからも、おふたりの “歩幅”で、幸せな日々を歩んでいけますように。

 

次にお会いするときに、おふたりからどんなお話が聞けるのでしょうか。どんなタイミングで、どんなブラッシュアップを提案してくださるのでしょうか。
カスタマイズのアイデアをストックして、楽しみにお待ちしていますね。

 

担当デザイナー:月舘
担当クリエイター:小野坂髙橋
オーダー店舗:SORA札幌店