佐藤 寛朗
  • 職種

    デザイナーチーム チームリーダー

    デザイナー

  • 資格

    1級貴金属装身具制作技能士
    ジュエリーコーディネーター検定3級

  • 入社年

    2017年

思い出に残る結婚指輪①

思い出に残る結婚指輪①

お二人が大切にしていることは、「ありがとう」と「ごめんなさい」を言葉にすること。
功史様が事故に遭われた時、裕佳子様が身体的にも精神的にも支えたことで、頑張れる力や愛情が育ったそうです。お二人にとっての「成長」はお互いを高め合うことであり、それを「水」として指輪に表現しました。
「水」をモチーフに選んだのは、なくてはならないもの、生きていく上で大切な存在だから。水の循環とエネルギーの循環が、指輪に込められています。

水を表現するブルーのラインが繋がると、ハートの形になります。流線的なラインはさらさらと流れる水であり、水の流れは指輪の外側と内側を通りメビウスの輪のようにつながります。
全体に施された漆黒色が、ブルーダイア(青色)を引き立たせています。ウェーブフォルムでラインをハートの形に見せる部分や、ヤスリではできない内側のラインを特別で繊細な技術を使っているところもポイントです。

お客様より
「単にデザインパターンから好みのものを選んで終わるのではなく、私たちの馴れ初めから、様々なエピソードまで掘り下げてインスピレーションを得るという、カウンセリングのような手法はとても新鮮な体験でした。二人がお互いを見つめ直す機会にもなり、とても素晴らしい時間を過ごさせていただきました。佐藤様と3人でデザインを決めた指輪はオーダー時点からすでに思い入れを感じております。 まさに『入れ物』としてこれからの長い年月を刻んでいきたいと思っております。」

思い出に残る結婚指輪②

思い出に残る結婚指輪②

共通の趣味はないけれど、とても気が合うというお二人。お互いがやりたい事、やりたくないことに対して寛容なところに、居心地の良さを感じるとおっしゃっていました。 素材にはイエローゴールドとプラチナを選び、それぞれに例えました。 お互いを認め合い協力して日々を積み重ねていきたいという想いを、違う素材が重なる縒(よ)り木目の積層された形状に重ねます。 ループするデザインは一年一年を積み重ね繰り返していくイメージ。 渦を巻くような左回りのデザインで、自分たちが存在している”北半球”や地球との繋がりを表現しています。

お客様より
その日の気分によって、表に出す色や柄を変えることができるところがデザインのポイントです。
オーダー通りの仕上がりなのはもちろん、細かいところまでこだわって制作していただいて大満足です。
木目金のデザインまでオーダー出来るお店が他にはなかった。全てにおいて良くしていただきありがとうございました。

担当したオーダー作品(一部)

インタビュー

Q

Q:SORAで携わったデザインは?

A

ENREI エンレイ
-長い年月を経て花を咲かせるエンレイソウ-

オオバナノエンレイソウの花から着想を得てデザインをした作品。オオバナノエンレイソウは北海道、本州北部に分布し北海道広尾町では大群落が見られます。
オオバナノエンレイソウは芽吹いてから、少しづつ成長し、10年かけて花を咲かせる特徴がある。そこからは毎年花を咲き続けて、寿命は20~50年とも言われています。
花言葉:『奥ゆかしい美しさ』です。

エンレイ

Q

Q:得意なこと

A

国家技能検定の一級貴金属装身具制作技能士の資格を持っています。ジュエリーを作れるデザイナーとしてお客様に結婚指輪のご提案をしています。 クリエイターとデザイナーの知識を持ち合わせていることが自分の持ち味だと思っています。 SORAの技術はレアメタルという革新的な素材と、木目金や象嵌などの伝統的な彫金技術を織り交ぜたハイパークリエイトな作品です。 そこがSORAの技術や新しく革新的なデザインを刺激的にご提案できるという私の強みでもあります。

木目金の結婚指輪

Q

Q:SORAに入る前に学んでいた事と、SORAに入社した理由

A

ジュエリーの専門学校でメタルクラフトという金工全般を4年間学び、その後ジュエリーの専門学校の教員としても勤務していました。
ジュエリーの世界は金属工芸の彫金、鋳金、鍛金という分類に入ります。彫金技術は金属に彫刻を施す技術の名称で、鏨(タガネ)と呼ばれる金属製の刃物を使い装飾を施す技術です。
鋳金は、溶かした金属を石膏でできた型に流し込み作品を制作する技術です。一般的なジュエリーも鋳造で作られる物がほとんどです。鍛金は金属板を叩いて立体造形する技術です。鍛造や板金があります。
様々な金属加工の技術やジュエリーの制作技術を学んだり教えたりしていました。ジュエリーの制作技術の世界も奥深く、沢山の歴史があります。
そんなジュエリーの世界に魅力を感じてSORAで仕事をしています。

Q

Q:SORAで働く上で大切にしている事

A

指輪は「入れ物」
私は1級貴金属装身具制作技能士として、多くの金属素材の特性を熟知しています。メカニカルな指輪を求めるお客さまに対して、的確な説明ができるのは強みです。
ただ最近は、単に難しいものを作ればいいとは考えていません。「来店されたお客さまに、どのようなデザインの指輪が最も似合うか」を第一に考えて接客しています。 SORAのメインコンセプトは「指輪は入れ物である」ということ。接客する際、まずこのコンセプトをはっきりとお客さまに伝えます。「SORAはこういうことをやっています。さて、お2人にとっての結婚指輪はどのようなものですか?」という話から始めるんです。 この作業は、美術の先生が学生を指導する過程と似ているように感じます。この学生は何を求めているのか、何を作りたいのかを聞き出して、どう導くべきかを考える。もちろんデザイナーとして行きたい方向性はあるのですが、我が出すぎても、お客さまの言いなりになるのも良くない。その2つが良いバランスになるよう、会話の中で探っていきます。

Q

Q:お客様に伝えたいこと

A

「指輪のある人生」に想いをめぐらせる お客さまとのコミュニケーションで気を付けている点は、お客さまの要望を聞き出すより、まずSORAのコンセプトを理解していただくことに時間を割きます。初期段階で目指すべきゴールについて納得していただいていないと、制作が進むにつれて意識のズレが生じてしまいますから。 その上で、お2人には「この指輪を付けて、どのような人生を歩んでいきたいですか?」と質問するようにしています。ここで、お2人が指輪のある生活について真剣に考えていただくことが大事です。そうしないと、SORAでの「体験」が、ただ指輪を選んで買うだけの「行為」になってしまいますから。 まだこの世に存在しない指輪について想いをめぐらせることは、お2人がその指輪を付けて、どのような人生を歩んでいくかを想像する行為でもあります。それに費やす時間が、とても重要なんです。指輪は単なるモノではなく「入れ物」であって、そこに2人の想いが宿る。そうした体験こそが、SORAで指輪を作っていただく一番の価値だと考えています。

Q

Q:個人制作作品やサイト紹介

A

彫金の伝統的素材【色金】を用いてジュエリーを制作しています。技術についても自ら考案して今までにない表現や、緻密複雑な作品を制作しています。 作品の制作は可能性の研究をしているイメージで、想像を創造に変える事に喜びを感じながら作品制作をしています。

instagram / HP

Q

Q:趣味は何ですか?

A

写真撮影(カメラが好き)
10数年前に初めて自分で買った一眼レフカメラを未だに使って撮影をしています。レンズもモーター駆動の旧タイプの単焦点 35㎜ f2.0を愛用しています。旅行に行く時にはいつも持っていく。最近はスマートフォンで簡単に写真撮影できるけど、シャッターを切った時の機械的な音が好きで最高の友達です。
キャンプ
関東近郊のキャンプ場にオートキャンプに行きます。川のせせらぎを聞き、焚火に当たり、自然の中でゆっくりします。夜は星空を見て、冷たい風を感じる。雨の降る中でテントで眠っていると雨音がして自然と一体となる感じが好きです。子供の頃に家族でよくキャンプに行っていた思い出がきっかけで大人になってキャンプを始ました。