坪井 紀都
  • 職種

    デザイナー

  • 入社年

    2012年

SORAの指輪は「提案」するもの
お客さまの想いを自分なりに理解することが大事です

坪井 紀都

好きなものを身につける喜び

学生時代はファインアート(鋳造)を専攻していたのですが、次第に「自分が作ったものを通して社会とつながりたい」という思いが強くなりました。そんなときにSORAのWebサイトを見て、丸山代表が綴っていたものづくりへの想いに重なる部分が多いと感じて、応募しました。会社での業務に加えて、作家としての個人活動も認めてくれるところも魅力的でした。

私は造形そのものの美しさを練って形にしていく作業に充実感を覚えるのですが、SORAのデザインが「自然」をモチーフにしているところにも共感できました。

 

SORAの指輪はお客さまの「想い」を形にしたものです。自分が好きで作ったものは、身に付けるだけでうれしい気持ちになったり、ワクワクしたりしますよね?私自身もジュエリーが大好きで、服装や出かける場所によって「今日はこれにしようかな?」と考えている時間が楽しい。お客さまの普段の生活の中で、指輪を身に付けることで、少しだけ特別な気分になってほしいんです。

坪井 紀都

SORAの接客

接客に際しては、お客さまが指輪を見て「これはSORA以外では手に入らない」と感じていただけることが重要。お客さまは一人ひとり違うので、そのゴールに到達する方法も千差万別です。若いスタッフには、私が経験から培ったノウハウを伝えるようにしています。

デッサン、デザイン提案

その上で、SORAではお客さまに指輪を「提案する」側の人間になります。言われたことをそのままやるのではなく、自分なりに理解した上でアウトプットすることが大事です。

 

指輪やジュエリーは、基本的にデザインや色味を気に入って買うものですよね?でも、SORAの場合は、「指輪がなぜこのような形になっているか」というテーマに対して、明確な答えが出せるんです。そこにはお客さまが送ってきた人生や哲学、好きなものなどが詰まっている。そうした指輪に対する「想い」は、ほかのジュエリーブランドには無いSORAの強みだと感じます。

思い出に残るリングストーリー

芸術としての身体表現を追求されているご夫婦が、「結婚指輪は既存のデザインから選びたくない」ということで来店されました。お話を伺うと、入籍日を知り合いの方が推薦する日で決めたり、スピリチュアルな部分を大事にされているように感じました。そこで、指輪を作る「過程」もお2人の作品にするというアイデアを思い付きました。

具体的には、指輪本体ではなく、指輪をたたくハンマーの方にお2人の性格などを表現したテクスチャーを彫り込み、このハンマーをお2人の「象徴」と見立てました。その上で、それぞれの年齢の数だけ、指輪をたたいていただいたんです。結果的に、艶がある個所とゴツゴツした部分が共存した、いびつな造形になりましたが、ほかでは絶対に作れない指輪に仕上がったと自負しています。形からではなく、プロセスやストーリーを大事にできた接客でした。

 

そうした経験があったので、自分の結婚指輪も、披露宴に来ていただいた皆さんに、その場でハンマーでたたいてもらいました。指輪を眺めるたびに、結婚は2人だけのものではなく、多くの人が関わっていることを感じます。これだけは絶対なくせないですね(笑)。