『自分の背筋を正してくれるもの』推しの指輪#2｜SORAのオーダーメイドストーリー

自分の感情に大きく作用し、憧れとして自分を導いてくれる「推し」の存在。

「推し」のイメージや世界観を、自分のために身につける形にしたのが「推しの指輪」です。大好きなキャラクターと作品に敬意を込めて、オーダーメイドで完成した作品をご紹介します。

推しの指輪との対面

完成したのは「黒と緑」を基調に、「宇宙」と「満月」をイメージした指輪です。満月を想わせる丸いフォルムに、2色のラインと月なテクスチャーが映えます。

ラインの上部には、月面のようなテクスチャーを輝かせて。石の質感を写し取った金鎚や鏨（たがね）を使って、指輪の正面に向かってオリジナルのクレーターがつくられています。

指輪を斜めに周回する発色ラインは、天体が宇宙に描く軌道をイメージ。推しのカラーは、黄緑（ペリドット）〜青緑（ツァボライト）に変化するオリジナルグラデーションと黒（ショール）で表現しています。

指輪の内側に繋がる軌道

よく見ると、指輪の内側を彩るマットな二色の境目が、外側の軌道（ライン）に合わせて変化しています。この内側のデザインは、境目が真っ直ぐにならないかもしれないリスクをお伝えし、挑戦のご依頼をしてくださった部分です。お客様の想いに応える形で、クリエイター渾身の仕上がりとなりました。

担当クリエイターの田口より
「この指輪、実は難しい技術が色々と詰まっています。特にショール（黒発色）は特殊な発色方法であることと、発色皮膜の厚みが強固であることで、月面のテクスチャーを加工するにあたって、他の色で発色した場合と大きく異なる制作方法を取ります。何度も加工と仕上げの工程を行ったり来たりしながら、丁寧に作業しました。

お客様の挑戦の意志を受け『私も挑戦するぞ！』と、沢山の挑戦が詰まった思い出の指輪です。完成したときは『これは絶対に喜んでもらえる！会心の出来だ！！』と自分にとっても自慢の作品になりました。」

アルミサンプルでイメージを確認

大まかなデザインが決まってきた段階で、細かなニュアンスを確認するために、デザイナーはクリエイターと打ち合わせてサンプルを制作しました。
フォルムや月の質感、ラインの入り方、内側の指通りなど、不明瞭な所をアルミのサンプルで確認し、修正箇所をまとめて指輪の設計図を完成させていきます。

サンプルリングにアルミニウムなどの金属素材を使うのは、実際の光沢や仕上げの質感に近い状態をお伝えできるから。お客様とデザイナー、クリエイター三者の頭の中に、共通の「理想の指輪」を描けるようになって初めて、オーダーができるようになります。

LINEチャットで希望のイメージを伝える

デザインのお打合せは、「LINEチャット」と「Zoom」を利用したオンライン相談で進められました。

まずは、LINEチャットでのヒアリングで「曲線的なエレガントさより、直線的でスタイリッシュなデザイン」「シンプルなものより特徴的、個性的なものがいい！」というご希望と、気になる指輪デザインのスクリーンショットをいただきました。
担当デザイナーは事前にデザインの素案を練っておき、Zoom相談の際にいくつかの案をご提案し、お客様の希望イメージに合わせてアレンジしていきました。

直接お話しできるZoom相談

Zoomによるオンライン相談は、サンプルの細かな部分が伝わるように、そしてデザイン画が描かれる様子が見えるようにデザイナーの手元を映すカメラがあり、まさに目の前でデザインが出来上がっていくワクワクを体感することができます。

デザイナー福澤より
「Zoomを通してお客様の実際の声や表情を見聞きし、思い描くイメージを直接お伺いできてとてもわくわくしました。
お客様は、難易度の高い挑戦的な加工を『面白い！』と捉えてくださり、手加工だからこその表現や、つや消しと鏡面の発色の見え方の違いなどに魅力を感じていただけ、お客様の好きな世界観にマッチしていくような感覚がとても嬉しかった事を覚えています。
また、事前にお客様が指輪を思い描くにあたり参考にした写真をまとめて送ってくださったことに、指輪作りへの熱量を感じて、より一層「応えたい！」と思いご案内をさせていただきました。クリエイターと共に心を一つにしてお作りすることができ、他にない唯一無二の指輪に仕上がって、私もとても嬉しく思っております！」
▷Zoomによるオンライン相談の詳細