黒という色に宿る意志の強さ、過酷な環境にも耐える素材特性、そしてこの宇宙において最も希少な存在──
エレガントな輝きを放ち、洗練された印象を与えるタンタルは、強い夫婦の絆と特別な関係を象徴する結婚指輪としてふさわしい素材です。
今回はそんなタンタルの魅力や特徴と合わせて、実際の結婚指輪デザイン事例まで、幅広くご紹介させていただきます!
タンタルってどんな金属?

タンタルってどんな金属?
黒い指輪として現在注目を浴びている「タンタル」は、2004年よりSORAが世界に先駆けて結婚指輪の素材に使用したレアメタル(希少金属)です。
タンタルは、光の反射率が全金属の中で最も低く、青みがかったダークグレーが特徴。宇宙空間最も希少な元素とも言われており、その黒さと希少さが魅力です。SORAの取り扱う素材の中でも、プラチナや金に次ぐ、ずっしりとした重さがあります。
ミステリアスな黒い物質

ミステリアスな黒い物質
長らく黒くて重い謎の石であったのが、解明されて新しい元素タンタルとして発見されたのは1802年。
元素界では最後から3番目に分離が可能になったというぐらい、長年科学者たちを手こずらせた金属です。その歴史的背景によって、「じらす、やきもきさせる」といった意味の英語「tantalize(タンタライズ)」から名付けられました。
結婚指輪にふさわしい理由
丈夫で変形しにくい

丈夫で変形しにくい
高い硬度を持つタンタルは、一般的なプラチナやゴールドの指輪に比べて、変形や歪みに強く傷がつきにくい特徴があります。
さらに融点は2,996℃と、金(1,064℃)やプラチナ(1,768℃)を遥かに超え、熱にも強い金属です。そのため航空や宇宙、原子力などの分野で、極限環境下に耐えうるパーツ素材としても使われています。
タンタルは金属加工業界で切削加工が非常に困難な難削材として知られ、硬く粘りのある特性に合わせた特殊な刃や機器、そして高い加工技術が必要なことから、一部のジュエラーしか取り扱わないという背景があります。
素材が希少なだけでなく、加工も難しいため、タンタルの指輪自体が希少な存在です。
金属アレルギーになりにくい安心素材

金属アレルギーになりにくい安心素材
タンタルは、プラチナや金をも溶かす最強の酸の液体として知られる「王水」にも溶けないほど、酸や腐食に対して大変優れた耐食性を持ちます。
そのイオン化しにくい性質から最も金属アレルギーになりにくい金属と言われ、人工骨などの医療分野でも使用されています。
循環するタンタル

循環するタンタル
SORAで使用するタンタルは、真空技術などの先端技術でタンタルの再生に50年以上の歴史を持つ株式会社アルバック(ULVAC)の再生タンタル。
高機能なタンタルは、幅広い分野で重要な役割を果たしており、特にコンデンサとして情報通信機器や家電・自動車部品に使用されています。機器部品としての役割を終えたタンタルは、電子ビーム溶解などの精製過程を経て、限りなく不純物が取り除かれ微細化された粒子を持つものへ再生され、指輪の素材へと生まれ変わります。
SORAは紛争鉱物を取り扱わず、希少金属の資源循環化によって持続可能な世界を目指します。
タンタルのデザインシリーズ
NIGHT SERIES

タンタルのデザインシリーズ
NIGHT SERIES
NIGHT SERIESはタンタル素材の代表的なデザインシリーズ。
星空や月が輝く様々な夜の情景をダークなタンタルとカラーダイヤで表現しています。タンタルの質感を生かした個性が光るフォルムやテクスチャーが魅力です。
表参道本店や札幌店のオーダーメイドでも、NIGHT SERIESのデザインをベースとしたアレンジが大変人気があります。ショップにて、デザインサンプルやテクスチャーサンプルをご覧いただけますよ。
オーダーメイド7作品のご紹介
title「エン」

title「エン」
インサイドアウトと呼ぶフォルムの峰に入ったラインが、結婚指輪の外側と内側を通って1周するデザインです。
鏡面のラインを挟んで、マット仕上げと細かなダイヤモンドの粒子をあてて仕上げるダイヤモンドサテン仕上げになっています。

変化に富んだ幾何学フォルムと内側にまたがるラインデザインが、ダークなタンタルと合わさり、唯一無二の美しさを漂わせています。
title「威勢」

title「威勢」
木の枝を表現するためのタガネでつけた「ヒビ」のようなテクスチャー。
「内側から何かが突き破ってきそうなエネルギー」を感じ、お二人を表現するテクスチャーとして、お選びいただきました。
困難を打ち破っていく強さを、この指輪に込めています。

タンタルに石の表面のような質感をつけた後、木の枝を表現するために作られた枝鏨(えだたがね)を使って、1つ1つヒビのテクスチャーをつけ、最後にブルーダイヤモンドを留めて。
ボリュームあるフォルムとテクスチャーで、タンタルの存在感が際立っています。
担当デザイナー:松本
担当クリエイター:桐生
title「つながり」

title「つながり」
三連リングのようなタンタルの結婚指輪です。
輝く鏡面の指輪とマットな質感の指輪がダイヤモンドの点で、重なっているように見えるデザイン、二人の繋がりを感じられます。
タンタルの磨かれた輝きと素材の色と、質感のコントラストが魅力です。

title「Septagon」

title「Septagon」
七角形をモチーフにした結婚指輪デザインです。
お二人は、ともに7月生まれ。二人の共通点である割り切れない数字の「7」に縁起の良さを感じ、二人らしさを込めました。
側面をよく見ると七角形がわかる、さりげない7の取り入れ方がポイント。内側と側面のマット仕上げで七角形を強調しています。
title「WM」

title「WM」
こちらのボリュームのあるタンタルの指輪は、ご自身の還暦を祝うアニバーサリーリング。
ご自身のイニシャルM、ご自身の学生時代を象徴するイニシャルWをデザインのモチーフにしています。
見る方向によって上下逆転するモチーフをこれまでの人生に見立て、ご自身を表現しています。込められたメッセージは「下り坂。逆から辿れば上り坂。振り返り、見えるこれまでは表裏一体に高下する努力の路。豊稔の年、感謝と共にこれからも歩みゆく。」です。

お客様の指輪の内側には、手書きのお名前と愛するトランペットのマークをいれて。重厚感のあるタンタルの指輪は、年齢を重ねてさらに愛着が増しそうですね。
お客様より
「デザインの第一印象はとにかくクールでカッコいい。10ミリ幅でオーダーしたので着け心地を心配していましたが、無用でした。最高の着け心地です。
少しオーバーですが、自分の生きてきた証、ご褒美、そしてこれからも周りの人々に感謝して頑張って生きていくエールのような思いを全て凝縮して頂いたデザインになりました。
タイトルやメッセージもデザイナーの方が一生懸命に考えてくれ、自分の人生を素敵に表現してくれました。世界に一つだけのオリジナルリング&メッセージ。大切に育てていきます。」
title「無限の愛の方程式」

title「無限の愛の方程式」
融合する姿が美しいタンタルのレムニスケート。
ラインが幅や形を変化させながら、二つの指輪の表裏を巡って三次元的に無限軌道を描きます。

小さな面積で繋がっていながら、段差をつけたようなデザインに、ブラックダイヤモンドを留めて。
title「礎」

title「礎」
杉の木の上に夜空が広がるデザインの結婚指輪です。「杉」は、奥様の旧姓からテクスチャーのモチーフとして選ばれました。
斜めに周回するライン上にブラウンダイアモンドを留めて、「火球」が流れる特別な瞬間を表現しています。

杉の樹皮の質感や夜の静寂に似つかわしい、タンタルのダークな色調。
キラッと輝くラインや鏡面仕上げ部分とマットな杉のテクスチャー部分で、光に反射してタンタルの様々な美しさが楽しめます。
美しい黒の指輪をまとって

美しい黒の指輪をまとって
いかがでしたか?
タンタルの放つエレガントで力強い輝きは、身に着けるだけで自信を与えてくれます。
その自信は、夫婦で力強く生きていくための指針となり、望む未来へと導いてくれます。
タンタルを体感しに来ませんか?
オーダーメイド専門のSORA表参道本店や札幌店では、タンタルのサンプルが豊富なだけでなく、たくさんのタンタルのオーダー事例の写真もご覧になれます。
タンタルの加工は非常に難しく、熟練した高い技術が必要ですが、SORAではタンタル加工を得意とする経験豊富なスタッフが多数在籍している数少ないブランドです。
タンタルの結婚指輪をお探しの際は、ぜひSORAにご相談くださいね!